会社員。アクセサリー会社の総務・ショップスタッフを経てワーキングホリデーでニュージーランドに1年間滞在。様々な国の人と文化と価値観に触れる。その後パン教室アシスタントを経て、現職。未経験からコーディネート業を始め、現在はお客様とコーディネーターをつなげる仕事をメインにしている。昨年からTHE COACH Academyでコーチングを学び始め、今年7月にインテグレーションコース3期を修了。現在はCACPとACC取得を目指しつつ、キャリアの相談にも乗れるようになりたいと動き出したところ。
自分の内側にフォーカスを当ててみたくなった
——まず、美香さんの経歴を教えていただけますか?
大学卒業後、シルバーアクセサリーの会社に就職し、3年間そこで働いてました。その後、1年間ワーキングホリデーでニュージーランドに行っていました。帰国後は、いま勤めている会社に派遣社員で入社し、いまは正社員で働いています。
——その中でコーチングとはどのように出会われたのですか?
コーチングとの出会いは、新型コロナウイルス感染症拡大の前、2018年です。友人がコーチを目指していて、セッションを受けてくれるクライアントを募集しているという旨をSNSで投稿していたのをみたのがコーチングとの出会いです。
たしか「自分の内側を見つめる」とか「自分の内側にフォーカスする」という投稿内容だった気がします。その言葉に興味を持ち、「自分の内側にフォーカスするって具体的にどういうことなんだろう?」と感じ、セッションを受けてみることにしました。自分の中にある言葉にならない感情や考えを表現してもらえて、非常におもしろかったんですよね。それから、コーチングに関する本を読んだりして、興味を持ち続けていました。
——そこから、コーチングを学ぼうと思われたのはどんな背景があったんですか?
ストレングスファインダーを受ける機会がありまして。その時に、自分は人に何か言葉をかけてあげることがしたいかもしれない、自分の強みの傾向としてもそれが向いているのかもしれないと思ったんです。そこで以前のコーチングの記憶が蘇り、そこからコーチングスクールを調べる中で、THE COACH Academyに出会い、受講することに決めました。学ぶからには、最後までやりきろうと思い、基礎コースから、最後のコースまでまとめて申し込みをしました。
私は誰の人生を生きているんだろう
——THE COACH Academyで学ぶ中で印象的だったことはありますか?
最初に印象的だったことは、基礎コースで初めてワークをやった時のことです。人って、短くて単純な問いを出すだけで、こんなにも気づきを得ることができるのだと感じました。問いの持つパワフルさを感じられました。
もうひとつ印象的だったのは、応用Bコースでの「シャドウ統合ワーク」です。講義の中でのリード陣によるデモンストレーションをみて、人の感情や内側がこんなに変わるんだと驚きましたね。そこから私自身のシャドウとももっと向き合いたいと考え、インテグレーション・コースで学ぶ中で、マイコーチにシャドウを扱ってもらったことでシャドウに対する理解を深めることができました。
マイコーチとのセッションで感情にとどまるよう指示された時、最初は何も感じることができませんでした。しかし、その状態に留まり続けることで、新しいイメージや気づきが湧き上がってきました。その体験はすごく不思議でしたが、パワーを感じることができ、その後、自分のコーチングにも活かすことができるようになりました。
——美香さんの中で変化が起きたように感じますね。
そうですね。コーチングを学ぶ過程で、内側の変化もあったと思います。子どもの頃から、私はまわりの顔色を伺うことが多くて、他人の期待や評価を重視して、自分の気持ちや欲求を後回しにしていたところがありました。その結果、自分の選択が本当に自分のためのものであるのか分からなくなってしまうこともありました。
コーチとしてクライアントに問いを出すようになってから、自分にもその問いが返ってきたんです。「私は誰の人生を生きているんだ?」と。まわりの人がどう思うかを気にするんじゃなくて、まず自分はどうしたいのかというのを考えられるようになりました。
——他人の目を気にするのではなく、自分の願いや想いを優先できるようになったんですね。
はい、自分の好きなものを好きと言えるようになりました。例えば、最近、新しいカメラを購入したんです。以前なら「自分の写真なんて誰も見ない」と思ってカメラが趣味だと言えずにいたのですが、今は「私が楽しめればそれでいい」と思えるようになりました。
仕事上でも、遠慮せずに発言できるようになったと思います。仕事って、そこにいろんな人がいて、いろんな考えがあるわけじゃないですか。だいたいみんなひとつは不満を持っている。けど、めんどくさかったり、わざわざ言うまでもないかみたいな感じで、その不満を言わない人が多いんですよね。でも、実はその不満ってひとりだけが抱えている問題ではない場合もあるじゃないですか。まず出してみないとわからない。今までだったら、私も面倒な気持ちの方が勝って、発言しないことが多かったのですが、今は、自分の意見を言うことへのハードルが下がり、軽やかになったような気がします。
コーチングはいっしょに磨くことで輝く「原石」
——美香さんにとって、コーチングを学ぶこと自体にはどんな意味がありましたか?
自分自身と向き合う大きなきっかけになりましたね。その上で、自信を持ってコーチングを提供できるようになったことで、クライアント自身が変わっていく場に直接立ち会えるようになりました。実際に人の役に立っていると感じられるのは、すごくうれしいですし、エネルギーが生まれてくるような感覚を得られるようになりました。
——なるほど、それは大きな意味がありそうですね。今後、コーチングをどのように活用していきたいと考えていますか?
いまの会社の中で社内コーチとしての役割を果たせるようになりたいという想いがあります。実は先日、社内でその想いを伝えたところ、ポジティブな反応をもらうこともできました。私自身がコーチングセッションを通して、自分自身にとことん向き合い、やりたいことが明確になった体験を、社内のメンバーにも体験してもらえたら、今よりもっと会社が良くなっていくのではないかと思っています。一人ひとり、胸に秘めたものを出し合えれば、そこにものすごいエネルギーが生まれると信じています。その一助になれたらいいなと思いますね。
——すてきな想いです。最後に、美香さんにとってコーチングとはどんな存在でしょうか?
「原石」のようなものだと感じます。その原石を磨くことで、受ける側も提供する側も、共に輝くことができる。そんなふうに共に成長する場としてのコーチングが、私にとってのコーチングの意味だと思います。
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